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価格が高騰したライトコインと韓国市場の影響 [アルトコイン評価ニュース]

ライトコインはビットコインのプログラムを元に派生したアルトコインのひとつであるが、高速なブロック生成と取引処理速度の高さで現在注目されている仮想通貨である。

そのライトコイン(LTC)/米ドル(USD)が、2017年8月30日時点で過去最高値となる62.40ドルの高値をつけている。先月までは30~40ドル周辺を推移していたが、8月に入り上昇を続け、遂に最高値を更新した形だ。時価総額は3,292,220,197ドルと、こちらも過去最高額となった。(コインマーケットキャップより)



ライトコインの急激な価格上昇の背景には韓国市場の取引量急増も重要な要素のひとつとなっていると見られる。韓国最大の仮想通貨取引所Bithumbによる韓国ウォン建てのライトコイン取引は、8月29日時点でライトコイン取引シェアの24.32%を占め世界1位となっていた。30日時点では、これに加えて中国の取引所OK CoinとHuobiによる人民元建ての取引も急増している。

仮想通貨全般の取引において米国、日本、中国に次ぐ取引量を持つ韓国の仮想通貨取引市場は瞬間的なボリュームはこの3国を凌ぐこともある。韓国の取引量は日本と同様に2017年春以降に急成長したことが特徴といえるが、その原因は短期間に利益を得ることを目的とする投機筋の拡大ではないかと見られている。ちなみに、ビットコインの取引量では米国と日本に次ぐ世界第3位となり、取引の14%以上を占めている。

仮想通貨バブルの最中に参加する形となっている韓国だが、この7月初めに与党政治家が、バブル崩壊やハッキング等のサイバー攻撃など想定されるリスクから消費者や投資家などを保護するための電子取引法3つの改正案を提出し、今後数ヶ月で可決される見通しであると報道された。これによって韓国での仮想通貨取引に対して法的な立ち位置が生まれることになるが、取引所が規制当局の承認を得る必要が生まれるなどのルールの厳格化によって取引量が減少するのではとの危惧もあった。

しかし、Bithumbなどの大手取引所は韓国国内のルールに沿った厳格な認証プロセスを設けていること、さらに大企業により資金投下の支援を受けているため資金面での心配が少ないこともあり、今回の法規制が足元を固める助けとなり、仮想通貨市場における韓国の存在感は今後増していくのではないかと予想されている。特に韓国市場における取引のシェアが目立つライトコインの動向は、引き続き注目される。

《SI》


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