韓国は仮想通貨取引を「原則禁止」という格好へ
先週末に「国内の仮想通貨取引の禁止などについても視野に入れながら、規制の強化について検討する」と韓国の規制当局の関係者が漏らしたことが地元紙で報道され、仮想通貨取引の全面禁止という最悪のシナリオも警戒されていた。
しかし、月曜日に改めて韓国の金融委員会(FSC)会長が「仮想通貨取引の規制措置について話し合いを行っている」とコメントする一方で、 仮想通貨の取引を全面禁止するには正当な理由=法的根拠が必要だと明言しており、警戒されていた最悪のシナリオはひとまずは回避された格好に見えた。
しかし、韓国メディアが入手した政府の仮想通貨規制草案によると、仮想通貨の取引を保管・管理・取得・交換・売買・斡旋・仲介行為・発行として定義。法条項に「何人も同様の通貨の取引行為をしてはならない」という文言を入れる方針のようだ(罰則規定も強化される)。
ただし、定められた条件(預金の別途預け、説明義務の履行、資金洗浄防止システムの構築などの6大条件、大統領令による追加条件などとなる見込み)を満たしている場合、仮想通貨の取引行為をすることができることから、原則禁止という格好になる。近く法案を国会に提出する計画とされている。なお、報道によると現実問題を考慮して、法律施行後6ヶ月の猶予期間を置く案も検討中しているもよう。引き続き動向を注視する必要があるだろう。
《WA》