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大石哲之:ビットコイン見通し

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ビットコイン
以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

●ビットコイン

 一本調子に上がり続けていたビットコインだが、先週は大きな調整が入った。月曜日に18000ドル前後を推移していたが、金曜日には13000ドル台に落ち込むなど、調整幅は大きい。

この要因の一つとして、ウクライナの取引所であるLiquiがハッキングに会い6万BTCが盗まれたとの噂が一部で起こっている。このBTCが市場で一気に売られたことが価格下落の引き金を引いたとの見方である。たとえば、ここ7日間のBitfinex(米国外のドル建て取引所で最大)の出来高が39万BTCがであるから、6万BTCが一気に売られると、それなりに価格にインパクトがあるように思える。(6万BTCは、1BTCを200万円とすると1200億円)

取引所ハッキングの真偽の方はまだ不明ではあるが、ビットコインはこのような取引所のハッキング事件などの影響を受けやすい。一方で、ここのところはハッキング事件が起きても、ビットコインの安全性ではなく、個別の取引所の問題であるとの見方が定着しており、価格への影響は一時的にとどまっている、

Liquiであるが、基本的にはアルトコインの取引所で、大手の取引所が相手にしないマイナーなコインを多く扱っていることで有名だ。こうしたコインは値動きが激しく、またいくつかの取引所でしか取引できないこともあるため、Liquiのような取引所のニッチ市場になっている。

そのため、一旦、何かのきっかけで取り扱いコインが暴騰したりすると、世界中からそのコインを取引できる取引所めがけてビットコインが入金されるため、小型・新興の取引所であっても、相応のビットコインの預かりができてしまうという状況にある。そうした取引所にハッカーが狙いを定めている。

最近はフォークコインをすぐに付与したり、取引をすぐに行えることを売りに、ビットコインの預かり高を増やしている新興の取引所も増えている。そうした取引所はハッカーのターゲットになりやすく、また内部的にも不正を働くインセンティブも高くなる。

ユーザーは、こうした取引所を利用する際には、リスクを十分に天秤にかけて利用したい。

●ビットコインキャッシュ

 米国最大手のCoinbaseが、8/1に預入をしていたユーザーに対してビットコインキャッシュを配布した。とともに、送受信、取引を開始した。この影響で、ビットコインキャッシュの相場が一時期 1BCH=0.24BTCに達するなど、大きく伸びている。

Coinbaseは、来年の1月からビットコインキャッシュの取り扱いを始めるとしていたが、クリスマス前に前倒しした模様だ。
同じく、米最大手の決済プロバイダーのBitpayが、ビットコインキャッシュによる支払い仲介を開始した。

Coinbase, Bitpayの対応により、ビットコインキャッシュが利用できる場所・取引の幅が大きく拡大し、ビットコインキャッシュのファンダメンタルには好材料となった。

※2017年12月23日に執筆
執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所


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