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中国のマイニング禁止の影響は

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 1月8日週、中国政府が仮想通貨のマイニング事業の停止を指導するよう地方当局に通達したことにより、中国の一部マイニング事業者の費用が上昇。事業者は海外移転や中国内でのマイニング契約市場を閉鎖するなどの対応をとっている。

中国企業で、世界第4位のマイニング企業であったViaBTCは、パートナーの廃業が相次いだことにより、一部顧客に対するメンテナンス費用を6%から50%に上げたほか、マイニング契約市場を閉鎖して事業拠点を中国からアイスランドや米国に移すという決断を行っていると報道されている。コスト優位性の高いマイナーが廃業に追い込まれたことで、クラウドマイニングの参加者にとっては、マイニング費用が急上昇する結果となった。

こうした中国政府の取り締り強化により、中国のマイニング事業者の事業停止と海外移転は今後加速すると見られる。例えば、同じく中国のマイニング大手ビットメイン社はカナダのケベックとスイスに着目しているとコメントしている。

ただし、1月17日時点ではマイニングのハッシュレート(計算力の単位)は報道の前に比べて大きな変化は見られていない。中国がマイニングを規制するかもしれないという報道は昨年から中国国内で幾度かなされており、すでにこうした動向は中国国内のマイニング事業者にとっては織り込み済みのものであった可能性もある。

今後、もし仮に中国企業の業務停止と海外移転の過程でハッシュレートが著しく減退することがあったとしても、その分の利益を享受する他国のマイニング企業が主体となって業界の再編成が起こることで、ハッシュレートの減退は一時的なものにとどまり、再度ネットワーク環境は安定し、市場にも回復が期待できるのではないか。

また、中国のマイニング企業の海外移転が行われる過程で、今後はジョージアを拠点とするbitFuryなど中国以外のマイナーが台頭してくる可能性もある。ジョージアは電力が安いというメリットがある。また、アメリカや日本などの複数の企業は新たにマイニング事業参入を宣言しており、こうしたマイニング企業が台頭してくる可能性もある。

電力の安さではインド、アイスランドなどもマイニングの拠点として今後選択肢に上がってくる可能性があろう。さらに、ロシアはマイニングを含む仮想通貨領域に注力すると昨年末宣言し、40を超えるマイニング企業が同国での開業申請を行っているとの報道がある。今後は、このような他国のマイニング企業動向も注目である。

《MS》


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