大石哲之:ビットコイン最新の見通し(1月22日)
以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
ここ1,2週間で、ビットコインのライトニングネットワークが、徐々に稼働し始めている。ライトニングネットワークはビットコインの送金を、オフチェーンといわれる別のネットワークで処理するもので、3つの大きな特徴がある。
1つ目は、手数料がほぼ無料に近いこと。
2つ目は、即時に支払いが完了し10分待つ必要がないこと。
3つ目は、高速に送金が行えること
まだソフトウェアは正式リリース版ではないものの、現在でも基本的な部分は十分動くため、先取りしたいひとがリスク承知で利用している状況だ。
分散型の仕組みであるため、各自が勝手にソフトウェアを立ち上げ相互接続すれば立ち上がるため、コントールしたり、いつからスタートといったことはない。
すでに、1/22現在、100のライトニングノードが立ち上がっており、227のチャネルを介して相互接続している状況にある。毎日この数字は伸びており、数カ月もすれば、数千のノードによる支払いネットワークができるだろう。
ライトニングネットワーク経由での支払いを受け付けているサイトも登場し、スマホへのプリペイドチャージをビットコインで買うことのできるBitrefillのサイトが採用している。実際に私も試してみたが、1.5ドル相当のチャージを購入することができ、送金手数料は0.01セント程度であった。
昨日はライトニングネットワークの支払いの様子を、Youtubeで動画中継をしたところ、多くの人からの反応があった。イメージがしにくい技術であるが、ユーザーにとっては、現在の電子マネーのような即時支払いの利便性がビットコインでも得られるイメージとなる。ライトニングネットワークによる実際の支払いの様子を体験する人が増えるにつれて、ビットコイン支払いは遅い、高いというイメージが変わるであろう。
長期的にはこれがビットコインの最大の懸念材料といわれているスケーラビリティの問題に寄与し、有用性の見直しに繋がるものと思われる。
※2018年1月12日に執筆
執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所