仮想通貨に関する総合ニュースサイト「ビットプレス」

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >フィスコ仮想通貨ニュース
  4. >大石哲之:ビットコイン最新の見通し(2月5日)

コラム & レポート

バックナンバー

フィスコ仮想通貨ニュース

大石哲之:ビットコイン最新の見通し(2月5日)

以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

 コインチェック問題は他の報道でカバーされているとおもうので、その他の話題について取り上げる。

ここ1週間のビットコイン周りの最も重要なニュースは、サムスンのマイニングチップ(ASIC)への参画のニュースだろう。

ビットコインはAISCという専用のチップを使って採掘することが必須だが、今まではASICを製造・供給する会社が非常に限られていた。中国のBITMAIN社が多くのシェアをとり、ほぼ寡占状態であった。

ビットコインはマイナーによって維持され、またマイナーはASICによってマイニングをするという構造から、つまりASICの供給が寡占状態であるということは、ビットコインが土台の部分で中央集権化を起こしているということに他ならない。

また、ASIC供給がボトルネックになって、マイナーの規模が思うように拡大していないという問題がある。一時期ビットコインの価格は2万ドルに迫るまで急騰したが、マイナーの数はそれに追いつくほど急激には増えていない。

理由は、ASICの供給に制限があり、市場に十分な数のASICが出回らないからだ。そのため、マイナーの競争が不自然に制限され、マイナーは1ビットコインあたり1,000〜3,000ドル程度で掘ることができるとする資料もある。つまり、市場価格との間に大きな開きがあり、そのギャップが売り込まれる原因になる。

サムスンという大手がASICチップの製造に乗り出すことにより、この分野の業界地図が大きく変わることを期待したい。

もう一つのグッドニュースは、Bitcoin Core 0.16.0のリリース候補版が出たことだ。このままいけば、2月中にも正式版がリリースされるだろう。

新しいバージョンでは、Bitcoin Coreのウォレットと機能において、Segwitのすべての機能がサポートされることになる。いままで自社のサービスにSegwitを導入しようにも技術力が不足し難しかった企業やユーザーであっても、自前でSegwitサポートを開発する必要なく、このバージョンにアップデートすれば、容易に利用することができるようになる。Segwit普及が春以降進む要因になると思われる。

また、現在は相場も冷えていることからか、ビットコインの送金づまりが一掃された。現在では2sat/byte(約4-5円)の手数料で次のブロックで承認されており、数千円もの手数料をつける必要はない。もし自分の使っているウォレットがそのような高い手数料を提示しているようなら、他の賢いウォレットへの乗り換えをおすすめする。

※2018年2月5日に執筆
執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所


フィスコ仮想通貨取引所

プロフィール

FISCO

フィスコ

FISCO

株式会社フィスコ

金融情報配信会社フィスコでは、金融機関、投資家、上場企業を支援する各種情報サービスの提供を行っています。

ニュースクラウド