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大石哲之:ビットコイン最新の見通し(3月8日)

以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

今週は、仮想通貨と投資家の橋渡しになる話題がいくつかあった。

米Coinbaseが時価総額の大きい仮想通貨のインデックスファンドを作成し、自身の取引所のGDAXで上場、取引できるようにすると発表した。

インデックスに組み込まれるコインは、4つで、時価総額に比例してBitcoinが62%、Ethereumが27%、BitcoinCashが7%、Litecoinが4%の比率でくみこまれるという。投資家はこれを購入することで、簡単に仮想通貨の値上がりに投資できる。

同様に従前から機関投資家向けにビットコインのファンドを販売してたGreyschale Investemetは、あたらしく4つの仮想通貨のファンドを設定するとした。Bitcoin Cash, Ethereum, Litecoin,Rippleである。このファンドは、一定の投資経験や資産規模のある適格投資家向けに販売され、投資家は自分で仮想通貨の管理などをせずとも値上がり益に賭けることができる。

本来、仮想通貨は自分が資産をコントロールできることが重要な点であるわけなのだが、機関投資家やヘッジファンドといった今後仮想通貨への参入がますますみこまれる主体が、適切な仮想通貨の保管体制を持っているわけでは必ずしもなく、彼らのために代理で仮想通貨を預かるファンドといった機能が必要になってくるのだろう。

従来の投資家がより便利に仮想通貨にアクセスできるようなビジネスは今後大きく伸びていくと考えられる。

一方で、仮想通貨は自分で秘密鍵をコントロールしなければ、取引所にあずけているのと同様、預け先に事故がおきれば資金を失う可能性がある。自分で管理でき、自分だけがコントロールできる点が仮想通貨の大きな利点なのだが、仮想通貨がもっぱら投資目的になっているという現状では、仮想通貨預かりというビジネスも合理的なのかもしれない。

さて、Coinbaseだが入出金をSegwitに対応した結果、めざましい効果があったように思える。ネットワーク全体でのSegwitの送金比率は10%前後から一気に30%前後まで高まった。この差分の大半がCoinbase由来のものだとすると、Coinbase単体でビットコインの送金の20%程度を発行しているという計算になる。

いずれにしてもビットコインの手数料は最低レベルに張り付いており、ここ1ヶ月近くにわたって、2 satoshi/byteで次のブロックで処理される状況が続いている。一時的に手数料が下がったことはあったが、1ヶ月近くにわたっているのは、かつてなかったレベルである。
2 satoshi/byteの水準は日本円にして、送金あたり5円の手数料である。もし、あなたがこれ以上の額を払っているとすると払い過ぎであり、手数料を節約するための方法を勉強する良い機会だといえよう。

※2018年3月8日に執筆
執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所


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