中国マイニング大手のビットメイン社、IPOを計画か
中国のマイニング企業大手、ビットメイン社が、香港か国外の株式市場で、近いうちにIPO(新規株式公開)を行う計画であることが30日、海外メディアのフォーチュンによる報道で明らかとなった。同報道では、このIPOについて「米国を代表するベンチャーキャピタル(VC)のセコイア・キャピタルや、中国のVCであるIDGキャピタルを始めとする初期からの投資家にとっては持ち株を売却して現金化する機会となるだろう」と報じている。
IPOを計画していることは同社の関係者から届いた電子メールにより明らかになったという。同メールによると、ビットメイン社は6月初旬に報告した4億ドルに加え、さらに現金を調達しており、企業価値は約140億ドルとなる見込みとみられている。これは、今月6日に報道された最新の企業価値120億ドルから16.6%もの増加となる。
また、同社の2018年第1四半期(1月-3月)の純利益は11億ドルだったようだ。通期見通しでは約2〜3億ドルの利益を見込んでいるという。
ビットメイン社は、ビットコインのマイニング、ASIC(ビットコインのマイニング用の半導体)の開発設計、ASIC駆動のビットコインマイニングリグ(マイニングを行うための装置)である「アントマイナー」の販売などを手がけている。同社はマイニングハードウェア市場の70~80%を占めるとの報道もある。投資リサーチ企業であるバーンスタインが今年2月に発行した報告書によれば、設立4年目である同社は昨年約3200~4300億円の営業利益を上げている。
中国では先月25日、同じくマイニング企業のエバン・コミュニケーションが、香港証券取引所(HKEX)にIPOの実施に関する申請書を提出している。IPOを実施すれば、更なる資金調達の増加も見込める。同社の今後の動向が注目される。
《HH》