イラン発行の仮想通貨の原案が明らかに
イラン中央銀行の下部組織、インフォマティクス・サービシズ・コーポレーション(ISC)が、同国発行の仮想通貨の原案を示したことを地元紙IBENAが27日付で報じた。
報道によると、同国の仮想通貨は法定通貨リアルによって裏付けられ、非営利組織のリナックス・ファウンデーションが主導するオープンソースのブロックチェーンプラットフォーム「ハイパーレッジャー・ファブリック」の上で開発されるという。ビットコインのように、マイニング(仮想通貨の新規発行と取引認証の際に行われる計算作業)によって発行される分散型の仮想通貨とは違い、中銀の決断に基づき発行される設計となるようだ。
地元紙イラン・デイリーは28日付によると、仮想通貨規制案を管轄している政府機関、サイバー・スペース最高会議 (SCC)の副長官、サイード・マディユーン氏は、中銀が9月末までに、ビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨に関する正式な規制方針を発表する予定であることを明かしたという。
イランでは現在、資金洗浄への懸念から、市民が仮想通貨関連の活動に関与することが禁じられている。しかし、米トランプ政権による経済制裁の影響を回避する為、今後は仮想通貨に関する取り締まりを緩和していく可能性も想定される。マディユーン氏は、同国のロウハニ大統領が、SCCの構想を支持していることを明かしている。
《MT》