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ビットコイナーと税理士の狭間で

第2回「億り人~税金はいかほどに?~」

■億り人、現る。

億り人、仮想通貨のなんやかんやで、総資産(日本円換算額)が1億円を超えた人のこと。
億り人が100人は軽く超えたとか超えないとか・・・。


実は私も億り人が目前まで迫っています!

MAGEZENIトークンが85百万円なので、あとわずかです。

実際には、流動性など全くなく、こんな金額で取引されることはありません。間違っても、こんな単純な詐欺に引っかからない様に気を付けてください。

このMAGEZENIトークンは、TAKARAというアプリで初めて拾ったトークンで、これが長野県に落ちてなかったら、プロフィールのような経歴は辿らなかったので神様(タヌキのw)の御導きですね。
そういう意味では私にとっては、価値のあるトークンなのですが、拾った時には、0円評価で計上してます。トークンをもらったり拾ったりする度に、これは、いくらで収入金額に計上しようとか考えてしまうので、ホント楽しめませんw

トークンについては、機会があればコラムに載せたいなぁと思います。

■億り人の税金は?

さて、億り人に話は戻りますが、総資産額は、恐らく、まだ、税引前なので、税金を支払ったらどれくらい残るんだ?ってことになります。
ずっと会社勤めだった人は、税金の計算、確定申告、なんて考えたことないかも。
仮想通貨で儲けが出て、調べて、なんて酷い税制なんだって思う人も多いのでは?

日本の税率は、累進課税です。
1億円が儲け(課税所得)だった場合に係る税率は、
1億円×45%-4,796,000円=40,204,000円
おまけに復興特別所得税が、844,200円
所得税だけで、約41百万円です。
(参照:国税庁 所得税の税率 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

更に住民税が、1千万円。

1億円-(所得税41百万円+住民税10百万円)=49百万円

1億円稼いでも残るのは、49百万円・・・、恐ろしい。そりゃ、利確なんか出来ないよね。

そして、申告が適正でない場合に発生する税金、加算税なんてのもあります(これプラス、延滞税も)。
仮に、1千万円、計算間違えて少なく申告しちゃった場合、
1千万円×15%-25千円=1,475千円の過少申告加算税と延滞税が・・・。
(参照:財務省 加算税の概要 http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/tins/n11.htm

税務署も税金徴収できる可能性が高ければ、調査にも来ますよね・・・、頑張って億り人!

ついでに、国民健康保険料も増えます(地域により変動します。ちなみに安曇野市、30代は、最高65万円。サラリーマンは、社会保険入っているので関係ありません。)。

■億り人、法人になる?

そこで、国外への脱出まではいかなくても、法人にして所得分散などの恩恵を得ようと考えることになります。

なかなか、ナイスなアイディアだと思います。
つくるなら合同会社がおすすめです。株式会社に比べてランニングコストが安い。
法人になれば、累進課税ではなく、どれだけ稼ごうとも税率は一定です。
(中小企業に該当すれば、800万円までは、軽減税率の対象になります。)
(参照:財務省 法人税率の推移 http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/082.htm


法人税率の推移(財務省HPより引用)


特に個人事業主であれば、給与支給、国保から社保に変わるので、かなり有利ですね。
個人は、税理士で所得、法人(仮想通貨部門)から報酬の所得に分散できる!
税理士で稼いでも、国保じゃないから保険料上がらない!
法人からの報酬は、給与所得だから給与所得控除分有利!社保が増えるのが嫌なら賞与で支給だ!
ついでに、家族にも手伝ってもらって報酬払っちゃおう!(家族にカミングアウト!)
会社に勤めてるから退職金も用意しないとね!
ついでに、社宅とか社用車とか、社員旅行も良いなぁ、ごにょごにょ・・・。

ただ、ホントに法人設立しますか?

予想以上に法律で取扱いが決まるのが早いような気がしてます。もっと時間がかかると思っていたのですが。
法律で取扱いが決まれば、個人は、分離課税の可能性が高いのではないかと思っています。ワンチャン、非課税で歓喜なんてことも・・・そうなって欲しいけど、さすがにないか。
WikipediaでFX先輩の歴史を辿ると、そう簡単に税制は、決まらないよって事もあるので、悩ましい。
(参照:Wikipedia 外国為替証拠金取引 https://goo.gl/kGkHlf

FX取引では、所得税の脱税や申告漏れが多数報告されたらしいです。
税理士でしょ、うまくやって、って言われますけど、領収書ない。何に使ったか覚えてない、いくらで買ったか覚えてない。私に聞かれても、あなたが何をしたかは、私にはわかりません。なのに、恐ろしいことに現金と違って、価値が移転した履歴はバッチリ残ってるんですよね~、仮想通貨。現金よりごまかせない(現金でもごまかしてはいけません)。政治資金とか仮想通貨にすれば・・・。

税金を払いたくないって思うでしょうけど、儲ければ納税する必要があるということは、しっかり意識しておきましょう。

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丸山正行税理士事務所

プロフィール

丸山正行

丸山 正行

Masayuki Maruyama

丸山正行税理士事務所 代表(ビットコイナー税理士)

2012年08月 税理士試験合格(簿記論、財務諸表論、法人税、所得税、消費税)
2014年01月 税理士登録
2015年05月 ビットコイナー
2016年08月 TAKARAで初トークンをゲット
2016年11月 ペペコイナー
2017年02月 税理士報酬をビットコインで初決済
2017年04月 メモリーチェイナー
2017年04月 エコビットコイナー

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